21世紀の寺子屋とは

 皆さんのイメージでは、寺子屋はそろばんや習字などを中心に「読み書き・計算」を行う所だとお考えかと思います。江戸時代~明治時代にかけて寺子屋では学校が無かったので勿論「読み書き・計算」が中心ではありましたが、実はそれ以外にもたくさんの事を教えておりました。それは、先人教育と総論できます。つまり、子供が成長するにあたり必要な実務教育をしていたのです。現代社会では、読み書き・算数は学校教育で十分ケアーがされています。では、なぜ中学生あたりから大きな学力の差が出てくるのでしょうか?それは、中学生までに「脳」の発育に差がついてしまっているからなのです。

 そもそも、集中力や好奇心、また「考える力」が無い子は学校の4~6時間の授業に耐えられるはずがなく、学習ができる準備ができていないと言っても過言ではありません。よって、学童期は基礎的な学習(読み書き・計算)に加え、中等教育へむけての「学習ができる準備」をしておく必要があるのです。それは、江戸時代にはあって現代社会に無い物…、「貪欲に学ぶ気持ち」=「自発的学習能力」を育てる事なのです。今の社会は、物があふれ、情報があふれ、平穏な時代となってしまいました。この何不自由の無い社会が子供の「考える力」や「好奇心」を奪ってしまっているのです!

 21世紀の寺子屋に求めれてるいる事は、この失われ欠けている子供の好奇心を取り戻す事にあります。